好調DeNA打線をけん引する関根大気外野手(27)に、精神的なたくましさを感じました。

ここまで主に6番として打率3割8分9厘で出塁率4割3分6厘。アグレッシブな守備や常に先の塁を狙う積極的な走塁でも、チームに勢いをもたらしています。(数字は4月18日現在)

4月14日阪神戦(横浜)では「6番左翼」で先発し、3安打3打点の大活躍。早くも3度目となった本拠地お立ち台では「自分がやれることをやっていこうと。2ストライク後もバットに当てること。ヒットを狙うのではなく、自分が出来ることを1打席、1打席やっているという形です」と謙虚に話していました。

現在の成績も「今、たまたまがヒットになってくれている。いい当たりが凡退になったり、絶対(調子が)下がってくるときがあるので」と冷静に捉えています。昨オフにメキシコのウインターリーグに参加した経験が生きているようで、「メキシコの時は10月に結果を残して、11月に結果を出せず、それが長引いてロースター外れたり、いろんな悔しい思いをした」と言います。その後もすぐに結果を出せなかったものの、「いろいろな工夫をしながら、考え方、目標の持っていきかた、いろいろな部分でトライしながらやっていたので。そこで経験したことを、こっちで生かしたい感覚です」。この先、調子を落としてもメキシコで苦しんだ経験を糧とする決意です。

また先述のお立ち台でのコメントのように、謙虚で「欲が少ない」という関根ですが、ここに至るまでも試行錯誤があったと言います。「欲に任せてやったこともありますし、欲を消して、0にしてやったこともあります。その中で今はバランスだと思っているので。そのバランスのいいところで自分がやれること。ヒットを目指すのではなく、2ストライクだったら何とかバットに当てる、ボール球を振らない。その時に出来ることを徹底する。考えて取り組むということ」。

プロ10年目。多くの経験を経てメンタル面でも成長を遂げた関根に、今後も注目していきたいと思います。【遊軍・鈴木正章】

観客席にあいさつするDeNA関根(左)(2023年4月14日撮影)
観客席にあいさつするDeNA関根(左)(2023年4月14日撮影)