もしかしたら、野球少年たちにとって恵みの雨だったのかもしれない。侍ジャパン井端弘和監督(48)が、愛知・犬山市で開催予定だった野球教室を、雨天のため急きょ「座学」に変更。実技だとなかなか直接聞けない疑問をぶつけ、マイクを手に壇上に座った井端監督がていねいに答えた。現役時代の井端監督を生で見たことがない世代だが、素朴でありながら貪欲に吸収しようという小学生が、次から次へと手を上げた。

どうやったら緊張しないでいられますか? 

「ネクスト(バッターズサークル)で、打った後のイメージをすると、緊張しなくなった」

打撃の時、どういう意識で打ってますか? 

「ボールを見すぎないこと。ボールをよく見ろってしょっちゅう言われると思うけど、顔を動かさないで、体全体で振り込むことが大事。感覚でとらえていかないと、これから先、(球速が)速くなれば速くなるほど打てなくっていく」

子どものころに憧れていた選手は? 

「原(辰徳)さんがスターだった。スーパースター過ぎたんですよ。あこがれてましたね。野球始めたばっかのころ、グラブを買いにいったんだけど、原さんのモデルは売り切れで。代わりに(阪神監督の)岡田さんモデルだった」

ときには壇上から降りて、身ぶり手ぶりを交えた“授業”だった。井端監督も「(子どもに)触れた感があるね。これの方が平等だったかも」と、講師役を全う。グラウンド上とはひと味違った時間を過ごした。【侍ジャパン担当 栗田成芳】

打撃について教える侍ジャパン井端監督
打撃について教える侍ジャパン井端監督
集合写真に納まる侍ジャパン井端監督
集合写真に納まる侍ジャパン井端監督