日本ハム新庄剛志監督(52)は、よく選手にアドバイスを送る。その内容は技術的なことだけではない。たまにハッとさせられる助言を送る。

3月16日の巨人とのオープン戦(エスコンフィールド)では、新外国人のフランミル・レイエス外野手(28=ロイヤルズ)に対して声をかけていた。

「(三ゴロだった)2打席目に、なんか入り込んでいたから、ちょっと(新庄監督自身の)マスクを下げてニコ~っとして『笑ってね』って」

それまで四球での出塁はあっても、12打席連続で安打から遠ざかっていたレイエス。少しナーバスになっているのを表情から読み取った指揮官は、スマイルを求めた。そうやって気持ちの面をフォローすると「その次の打席に打ってくれた」。第3打席は左中間への二塁打だった。

昨季も試合中にスマイルを求めたことがあった。昨年6月9日阪神戦(エスコンフィールド)の9回。4点リードで送り出した田中正義投手(29)がピンチを背負い、珍しく新庄監督がマウンドへ向かった時だった。指揮官は「全部、真っすぐでいって。で、ホームラン打たれて」と刺激的な言葉で強気な気持ちを再燃させるのと同時に「表情硬い」と伝えて緊張感をほぐした。その後、田中正は笑顔を取り戻してピンチを断った。

落ち込んだままでは、明るい結果も訪れない。ミスをしたり、打てなかったとしても、どう次に取り返すかが大事。どんな仕事にも通じる気構えだと感じる。

新庄監督にとって、今季は勝負の就任3年目。長丁場のペナントレースは苦しい時期も必ずやってくるが、どんな時でも前向きで笑顔あふれるシーズンとなれば、過去2年とは全く違う結果が待っているはずだ。【木下大輔】