巨人菅野智之投手(34)は己の探求と模索を続けながら、12年目のシーズンに突入する。

変化に恐れはない。「僕は別に変わることに対しては抵抗ない。いい時はやっぱり変えやすい。悪くなってから変えるっていうのはなかなか難しいこと。やっぱり自分がいい時にしっかりいろんなことに挑戦して、そういうスタイルも確立していかないといけない」。まず今の自分を体、調子を分析し、それにベストな技術を突き詰める。

年齢を重ねてきたからこそ、より意識的に大きく変えることを心がける。関節の可動域など柔軟性も20代とは違う。自分では動き変えたつもりでも、映像で確認したり、客観的な視点で見るとイメージより変わっていないこともある。だからこそ緻密に考えながら、大胆に変えることを忘れない。

20日ロッテ戦では左足のかかとを上げた状態から始動するフォームを試した。試合前調整もこれまでの遠投を辞め、50~60メートルをライナーで投げる調整で備えていく。走者がいない状況でもクイックで投げることも考えている。

自主トレ、キャンプと充実の時間を過ごし、体はいい状態にある。技術の細かな修正を施し、シーズンに向かう。「いい形で自分自身のオープニングゲームを投げられるようにやっていくだけ」。昨季は出遅れた開幕に、今季は自信を持ってマウンドに立つ。【巨人担当=上田悠太】