9年間中日に在籍したダヤン・ビシエド内野手(35)が7日の早朝に中部国際空港から日本を離れた。
早朝便のチェックインは午前6時開始。先頭に並んで待ったビシエドは、奥さんと10個近い特大のスーツケースを運び入れていた。ビシエドの囲み取材を終え、手荷物検査場へ向かうカリビアンを見送ろうとした時、普段着姿の柳裕也投手(30)が、人もまだまばらな空港に姿を見せた。
「きのうニュースで見て知って、そこで初めて(ビシエド退団が)分かったので。最後に何もしゃべってなかったし、最後にあいさつをしに行こうと思って」。息を切らせて現れた柳の姿は、報道陣だけの寂しい出国に輝きをもたらした。
「僕が入団してからずっと4番・一塁にはビシエドがいるという存在で、何度も助けてもらいました。外国人と日本の選手という存在じゃない特別な選手。人としてもリスペクトしていますし、今後もいい関係でいたい」。熱いハグで、2人は別れを惜しんだ。
中日入団はビシエドが1年先輩。柳は入団3年目の19年に初の2桁11勝をマークした。「日本人の選手よりもタンケ(ビシエド)が喜んでくれたことは、すごく思い出します」。中日での8年間で日本人、外国人の枠を超えた深い関係を育んでいた。
今季15試合出場に終わったビシエドはNPB11球団でのプレーを熱望して、帰国の途についた。柳は今季13試合の登板に終わり、3年継続してきたシーズン規定投球回が途絶えた。「僕も『ビシエド頑張って』と、のうのうと言っていられる立場じゃない。しっかりまた、タンケと対戦できるように頑張っていきたいと思います」。復活をかけた25年の2人の真剣勝負が楽しみだ。【中日担当=伊東大介】




