第97回全国高校野球選手権東西東京大会(7月4日開会式)の組み合わせ抽選会が20日、都内で行われた。

 西東京は「捕手ビッグ3」からも目が離せない。早実の加藤雅樹、日大三の小藤翼、国学院久我山の了海(りょうかい)航(すべて3年)には、プロのスカウト陣が熱視線を送っている。中でも了海は、昨秋の東京大会でプロ注目の東海大菅生・勝俣翔貴投手(3年)から本塁打を放つなど評価が急上昇。最後の夏へ「久我山の甲子園1勝をつかみたい」と意気込んだ。

 宿命のライバルを倒して頂点に立つ。加藤とは中学時代に福生シニアでチームメートだった。捕手のポジションは渡さなかったが、打順は4番の加藤の後だった。進路は「同じ西東京で戦うつもりだった」と、あえて別の道を選んだ。入学後、公式戦での対戦はなし。互いに勝ち進めば、決勝で初対決が実現する。了海は「絶対に負けられない」と甲子園への切符を争う大一番を心待ちにしている。

 二塁到達1秒8前後の強肩は、加藤や小藤を上回る。打撃でも今春だけで3本塁打し、同校OBの日本ハム矢野から差し入れされた木製バットを振って進化を続けている。最速135キロの右腕3人をそろえる投手陣も引っ張り、了海が国学院久我山を聖地へ導く。