専大松戸が悲願の春夏通じて甲子園初出場を決めた。

 0-3の7回、1死二、三塁で8番寺元啓介外野手(3年)が中前へ2点適時打を放つと、2死二塁で1番渡辺大樹内野手(3年)が右翼フェンス直撃の同点適時三塁打。その後2四死球で2死満塁のチャンスをつくり、投手として先発も4回途中2失点で降板し、右翼を守っていた4番原嵩(しゅう=3年)が、1ストライクから2球目を振り抜いた。打球は中前に落ちたが、高くはねたボールは、打球判断をあやまった中堅手の頭も越えた。その間に原は本塁へ還り、今大会2本目のランニングホームラン。満塁弾で4点を勝ち越し、勝負を決めた。

 投げては4回2死から原の後を継いだ背番号「10」の角谷幸輝投手(3年)が、5回1/3を1失点と好投。9回まで投げきり、エースの穴を埋めた。

 茨城で竜ケ崎一、藤代、常総学院の3校を計7度甲子園へ導き、同校就任7年目の持丸修一監督(67)は「感無量です。やっと夢をかなえました。選手が本当によくやってくれた。前半は苦しかったが、3点なら何とかなると思っていた。(7回の好機では)原には『投手でダメなら4番の責任を果たしてこい』と送り出しました。子どもたちが勝ちたいと思えば、自然と勝ちは転がり込んでくるのだと67歳になって初めて気付きました。甲子園では挑戦者として戦いたい」と笑顔で話した。