新潟の強豪・日本文理から、強打者の荒木陵太外野手、藤塚光二郎投手、稲垣優斗投手(いずれも3年)が新潟医療福祉大(関甲新学生野球リーグ)に合格した。

 日本文理の3選手は、高校野球の悔しさをバネに、大学での飛躍を期した。攻撃の要だった荒木と、右腕の藤塚、稲垣は高校で果たせなかった「日本一」が4年間での目標だ。夏は本命視されながら4回戦で長岡大手に敗退。全国で勝ちたいという意識が大学での武器になる。

 夏休みに新潟医療福祉大の練習試合を見学した。「自主的に野球をやっている雰囲気があった」と藤塚。稲垣も「いい意味で野球を楽しんでいる」と好印象を持った。「木製バットの音がかっこいいと思った」という荒木は、高校入学当初から俊足強打を注目された。甲子園で4強入りした14年夏は、1年生でただ1人ベンチ入り。「(春秋連覇の)上武大に勝って、神宮でプレーする」と、大学でも全国舞台を頭に描く。

 藤塚は準優勝した昨夏の決勝に登板。今年は右肩の故障を克服し、夏に間に合わせたが、長岡大手戦で決勝打を許したことに悔いを残した。「力を出し切れなかった。大学で経験を積みたい」。稲垣の最後の夏は、2回戦の東京学館新潟戦に3番手で登板。「最後まで諦めない気持ちを、大学でも持ち続ける」。まずは最速137キロの直球と得意のスライダーを磨く。

 3人の共通意識は「日本文理で野球を続けた誇りを持つこと」だ。全国制覇を目標に掲げた3年間で、「野球に取り組む姿勢、細かいところまで考える意識を持った」。さらに高めながら、全国の頂点を目指す。【斎藤慎一郎】

 ◆稲垣優斗(いながき・ゆうと)1998年(平10)12月9日、新潟市出身。西内野小1年から野球を始め、内野中では新潟シニアに所属。中2の夏まで遊撃手で、秋から投手に。日本文理では2年の夏からベンチ入り。173センチ、69キロ。右投げ右打ち。血液型A。

 ◆藤塚光二郎(ふじつか・こうじろう)1998年(平10)7月3日、五泉市出身。五泉小3年で野球を始め、五泉北中では投手と内野手。日本文理では1年の秋からベンチ入り。直球の最速は140キロ。177センチ、77キロ。右投げ右打ち。血液型A。

 ◆荒木陵太(あらき・りょうた)1998年(平10)5月10日、阿賀野市出身。安野小1年で野球を始め、水原中ではNGMシニアでプレー。日本文理では1年の春からベンチ入りし、3年夏は1番で中堅手。175センチ、82キロ。右投げ左打ち。血液型A。