盛岡大付の主砲植田拓外野手(3年)が高校通算57号を放ち、絶好のスタートを切った。

 2点リードの2回2死一、二塁から左翼席中段へ豪快な3ランをたたきこんだ。「打ったのはスライダー。体が止まって、合わせた」と、甘い変化球を見逃さなかった。岩手県勢初の3季連続甲子園出場を狙うチームは、7回コールドで初戦を突破。「調子は上がってきている」。身長165センチの右の強打者は、3回戦以降への手応えを口にした。

 昨年10月の国体から下位打線の出塁が多く、チャンスがより回る1番打者を植田が務めた。この春を終え、林一樹外野手が(3年)が頭角を現し、関口清治監督(40)は「林が1番らしくなってきた」と打順変更の意図を説明。主砲は従来の3番に戻ったが、本塁打でいきなり力を発揮した。

 U18(18歳以下)ワールドカップ(9月、カナダ)に出場する高校日本代表の第1次候補30人に、東北からただ1人メンバー入りしている。発奮材料になりそうだが「まずは夏の大会で甲子園に行くこと。自分の評価よりはチームが優先」と、あくまでも照準を夏連覇に合わせた。