水沢工のエース右腕菊地智己(3年)が投打に活躍して、91年以来26年ぶりの8強入りを呼び込んだ。

 3番に入った打撃では初回に左前へ先制打。9回にも左前へ6点目となる、貴重なタイムリーを放った。「バッティングには自信がある。9回はみんながつないでくれて、自分もしっかり打たないといけないと思った」と声を弾ませた。

 マウンドでは「粘り強くスライダーを低めに集めた」と4失点しながら完投した。最終回は2点差まで詰め寄られたが、最後の打者を「自分が一番自信のある球なので」と、スライダーで空振り三振に仕留めた。

 3回戦でV候補・花巻東を破り、勢いを手にした盛岡中央を止めた。千葉渉太監督(29)は「非常にうれしいですね。生徒たちも自信になると思います。力があることは信じていた」と喜んだ。17日の準々決勝は第5シード盛岡四と対戦。

 同監督は「上を見ることなく、悔いなく一瞬、一瞬を大切に戦っていければ」と無欲で立ち向かう。