浦和学院に敗れた春日部共栄の「背番号20」大木喬也投手(2年)が見せた不屈の闘志に、会場から拍手が起こった。

 公式戦初先発した左サイドスローは、強力打線相手に3回1失点と粘投。ところが、4回、先頭の杉山の打球が左膝に直撃した。「意識を失いました」というほどの強い衝撃で、いったんベンチに下がったが、アイシングを施し再びマウンドに戻った。

 2-2の9回裏1死二塁。エースの高橋にバトンを渡すと、大木をたたえる拍手が鳴りやまなかった。試合後は涙が止まらなかった。「この悔しさを忘れない。来年絶対に甲子園に行く」。先輩たちの借りを返す。