広陵が3年ぶりの夏の甲子園出場を決めた。今春の広島大会決勝で敗れた広島新庄にリベンジ。夏に限れば広島商と並ぶ広島県勢最多タイの22度目出場となる。プロ注目の中村奨成捕手(3年)が4回に先制弾を放ち、打線を勢いづけた。2回戦で右手首に死球を受けた影響もあったが、準決勝から2試合連続弾はいずれも決勝弾。頼れる大黒柱に引っ張られるように15安打9得点。マツダスタジアムに広陵の校歌を響かせた。

 ウイニングボールを握った右手を天高く突き上げた。最後の打者を空振り三振に切ると、捕手中村は喜びを爆発させながらマウンドに走った。試合開始が天候不良のため67分遅れ、雷雨による46分の中断もあった。計113分遅れの末、つかんだ甲子園出場は3年ぶり。「2年間待ち続けて、苦しい練習をしてきた。全部爆発した感じ。言葉では表せない」。1年春からレギュラーとして出場し、願った甲子園出場。勝利の校歌を聞くと、涙を抑えきれなかった