第99回全国高校野球選手権大会は11日、第4日の1回戦4試合が行われる。今春のセンバツ王者・大阪桐蔭は史上初となる2度目の春夏連覇を目指し第4試合に登場する。

 第1試合は、史上最多夏7度の優勝を誇る中京大中京が、07年準優勝の広陵戦。

 第2試合は、松坂大輔を擁し春夏連覇した98年以来3度目の優勝を狙う横浜が、甲子園3季連続4強入りの秀岳館と激突。

 第3試合は、10年に史上6校目の春夏連覇を果たした興南が、00年以来3度目の頂点を目指す智弁和歌山と対戦。

<見どころ>

【第1試合(8:00) 広陵(広島)-中京大中京(愛知)】

 広陵は左腕平元と中村の高校日本代表候補のバッテリーが軸となる。平元は最速146キロのストレートとカーブのコンビネーションが持ち味。広島大会では29イニングを投げ、防御率1・55を誇る。

 史上最多、夏7度の優勝を誇る中京大中京は、愛知大会6試合で54得点。チーム打率3割9分7厘、1試合平均9得点の強力打線がウリだ。高校通算56本塁打の主砲・鵜飼は地区大会で打率1割9分、本塁打なしに終わったが甲子園での復活が待たれる。

◆広陵のおもなOB 阪神金本知憲監督、広島野村祐輔、巨人小林誠司ほか

◆中京大中京のおもなOB 侍ジャパン稲葉篤紀監督、フィギュアスケート浅田真央さん、世界陸上女子マラソン日本代表・清田真央ほか。

【第2試合(10:30) 横浜(神奈川)-秀岳館(熊本)】

 3季連続甲子園4強の秀岳館は田浦、川端の両左腕が最速148キロを誇り、優勝候補にも名前が挙がる。熊本大会中に突発性不整脈で入院した鍛治舎巧監督が、今夏限りでの退任を表明。ラストサマーを飾れるか。

 いっぽう神奈川大会タイ記録となる14本塁打を放った横浜の強力打線が、秀岳館の両左腕を打ち崩せるかが焦点。プロ注目で神奈川大会新記録の4戦連続アーチ(大会通算5本塁打)を放った増田珠の打撃にも注目だ。

 甲子園では01年夏の3回戦で対戦し横浜が5-0で秀岳館を下し8強入り。渡辺監督が甲子園通算30勝目を挙げている。

◆秀岳館のおもなOB 元ソフトバンク松中信彦、元阪神遠山奬志 DeNA国吉佑樹ほか

◆横浜のおもなOB ソフトバンク松坂大輔、DeNA筒香嘉智、ロッテ涌井秀章ほか

【第3試合(13:00) 興南(沖縄)-智弁和歌山(和歌山)】

 興南は決勝で完投した1年の宮城、3年の川満ら投手陣が充実。宮城は沖縄・嘉数中時代にU15代表選出の経験もありマウンド度胸も十分。10年には左腕島袋(現ソフトバンク)を擁し春夏連覇した興南が再び旋風を巻き起こせるか。

 00年以来3度目の全国制覇を目指す智弁和歌山は決勝を除く4試合で2桁安打、チーム打率3割9分9厘を誇る強打で対抗する。攻守の要は打率6割2分5厘の蔵野捕手。決勝では勝ち越し打を放ち、守りでも4投手をリード。今春コーチに就任した元阪神中谷仁氏から受けた指導を甲子園で発揮する。

◆興南のおもなOB 中日友利投手コーチ、ボクシング具志堅用高、女子プロゴルファー宮里美香ほか

◆智弁和歌山のおもなOB 日本ハム西川遥輝、中日岡田俊哉、ヤクルト武内晋一ほか

【第4試合(15:30) 大阪桐蔭(大阪)-米子松蔭(鳥取)】

 多彩な変化球を操る米子松蔭のエース辰己が、センバツ王者・大阪桐蔭の切れ目のない打線を抑えられるかが鍵となる。

 史上初2度目の春夏連覇を狙う大阪桐蔭は大阪大会でチーム打率3割9分9厘、5本塁打をマーク。福井の打率6割を筆頭にセンバツ決勝で2本塁打を放った藤原の4割5分5厘、坂之下の4割1分4厘と続き、高打率の打者がズラリと並ぶ。

 また西谷監督はこれまで甲子園通算42勝8敗で歴代2位の高勝率8割4分で、偉業達成となれば優勝回数は中村順司元PL学園監督と並ぶ歴代1位タイの6回となる。

◆米子松蔭のおもなOB お笑い芸人のネゴシックスほか

◆大阪桐蔭のおもなOB 中村剛也、中田翔、藤浪晋太郎ほか