高校の部は、創成館(九州・長崎)の上投げ&横投げの「二投流」の伊藤大和投手(2年)が、好リリーフで5-1の勝利に貢献した。

 創成館の右腕伊藤が上から、横から、打者をほんろうした。3-1で迎えた7回1死二塁。2番手で登板すると、同じバッターに対して変幻自在に投げ方を変えた。横手投げで巧みに変化球を操ったかと思えば、8回の先頭打者には「左バッターには上から投げることが多い」という上手投げで、この日最速の140キロをマーク。「いつでも行けるように準備していた」。的を絞らせず、2回2/3を無安打無失点に抑えて長崎県勢の初勝利に貢献した。

 けがの功名だった。今夏に腰椎分離症になり、2カ月投球が出来ず。上手投げがつらくなったことから、横手を取り入れた。使い分け始めた今秋の九州大会決勝では、3回から2番手で登板し4回3安打無失点。「バッターの素振りや踏み出す足の位置、反応などを見て、投げ分けています」という。目標とするのは日本ハム大谷。「肩の筋肉をもっとつけていい球を投げたい」と本家にも負けない“二投流”で快進撃を目指す。