彦根東の主将を務める高内希捕手(3年)が値千金の逆転3ランで、チームをセンバツ初勝利に導いた。

 1-2で迎えた8回2死一、三塁で内角直球をフルスイング。「相手は内角に自信を持っている。自分もそこは得意。そこに来たら打てると思った」。打球は左翼のポール近くに吸い込まれ、一振りで主導権をたぐり寄せた。

 一塁側アルプス席は真っ赤に染まり、大声援も背中を押してくれた。慶応の三塁側も同様に超満員だったが「自分たちの応援にも自信を持っていて、負けないだろうと思っていた。打席から見ても、力が湧いてきました」。心強いサポートに感謝し、13年夏に5-9で敗れた3回戦の花巻東(岩手)戦へ気持ちを切り替えた。「絶対、花巻東に勝ちたい。あの時の先輩の悔しさを晴らしたい」と春2勝目を目指す。