桐光学園が逆転で慶応を下し、準決勝に進出した。0-1の4回。1死から遊撃失策、安打、四球で満塁。1番・中沢は凡退したものの、2死満塁から楠本龍聖内野手(2年)が三遊間を破る2点適時打で逆転。2死一、二塁から3番で主将の山田陸人内野手(3年)も右前適時打で続いた。

 山田は6回にも1死一、二塁から左中間を破る2点適時打を放った。

 スタメン9人のうち、3年生は山田と8番・渡辺の2人だけ。野呂監督は「下級生を鼓舞する3年生の勝ち」とチーム一丸になって、この1週間、慶応を倒すべく準備をしてきたと言う。その中で山田は3安打3打点。野呂監督は「山田のチームですから」と、信頼を置く主将の活躍に大きくうなずいた。

 山田は「秋に3校が関東大会に出て、1校だけ選抜に行けなかった。悔しい思いは強い」と話す。屈辱を胸に秘め、準決勝に、さらには夏の戦いに突き進む。