履正社が8回コールド勝ちで、春季府予選初戦を突破した。序盤は相手先発の好投を前になかなか安打が出なかったが、5回に連打から3得点。7-0で迎えた8回1死二、三塁で主将の浜内太陽外野手(3年)が、中堅へ3点本塁打を放ち試合を決めた。

 浜内はこの日、本塁打を含む3打数2安打6打点とコールド勝ちに貢献。岡田龍生監督(56)が「浜内は安定している。他の選手に『浜内の打ち方を勉強せえ』と言ってるんですけど」と言うほど好調を維持する。昨年秋頃から打つポイントをより体の近くに。「安田さんがいた時に、イン(コースの球)がさばけなくて、とにかく体の前で振ると教えてもらいました」と1つ上の先輩、ロッテドラフト1位の安田尚憲内野手(19)のアドバイスを参考にした。

 昨年のセンバツでは準優勝を果たすも、今年のセンバツは出場することが出来なかった。浜内が1人でセンバツ準優勝旗を返しに行った一方で、大阪桐蔭は春連覇を果たした。「接戦を勝って同じ大阪としてすごいなと思うけど、勝たないと夏出られない」と静かに闘志を燃やす。

 100回大会を迎える夏の甲子園。大阪大会は南北に分かれ2校が出場するが、履正社と大阪桐蔭は同じ北地区となった。浜内はセンバツをテレビで1試合も見ないほど、練習に打ち込んできた。「大阪桐蔭は勝ちきる強さがある。そこはまだまだ甘い。モチベーションを上げていかないといけない」。まず目指すは春の頂点。夏の頂点につながる春にするつもりだ。