今春のセンバツに出場した日大山形は、春初戦で10-0と5回コールド発進し、県大会出場を決めた。

 公式戦初のベンチ入りで初登板初先発の木村祐興(ゆうこう)投手(3年)が山形商に無安打無得点。練習試合での好調さで抜てきされ「自信はついてきた。やってやるぞという気持ちだったが、緊張しました。中学で3度のノーヒットノーランはありますが、初戦で重要な試合だったし、重みが違う」と喜びをかみしめた。

 緩急で封じる左腕は、テンポの良さとコントロールが持ち味だ。5回2死からの死球は悔やんだが、得意のチェンジアップなどで7奪三振無四球。「センバツではスタンドにいて情けなかった。夏の甲子園は自分が立つつもり。でもまだまだ、これからです」。経験値の高い佐藤洸太、近藤皓介(ともに3年)らを含む投手陣の層はさらに厚くなってきた。昨秋は県大会3位での東北大会出場だっただけに、まずは春県王者が目標だ。【鎌田直秀】