甲子園連覇を狙う花咲徳栄(北埼玉)が同地区の春日部東と練習試合を行い、好調な打撃で打ち勝った。 

 この日午後の埼玉・春日部市内は、秒速6~7メートルの強風が吹き荒れ、試合開催が危ぶまれたほど。花咲徳栄には高校通算56本塁打の野村佑希内野手(3年)と、入学3カ月強で9本塁打の井上朋也外野手(1年)の注目のスラッガーがいるが、岩井隆監督(48)は「ホームラン? 無理、無理。いくらなんでもこの風ではさすがに無理です」と笑っていた。

 試合中も中堅方面から本塁への強風が吹き続けたが、2人は逆風を切り裂いた。野村は右翼フェンスの3メートル手前まで飛球を運んだ。井上は91・5メートルの右翼ポール真横に大ファウル。岩井監督は「どんなパワーをしているんだ、あの2人は…」と目を丸くしていた。

 打線全体も14安打で、岩井監督も「疲れている中では振れていたと思います」と仕上がりの良さを評価していた。花咲徳栄は5日、大会前最後の練習試合を行う予定だ。