昨年のセンバツ大会で21世紀枠最終候補だった石橋(栃木)は遠藤薫主将(3年)のサヨナラ二塁打で鹿沼商工との初戦を制した。2-2の9回1死二塁。高めの速球に食らいついた。必死に追う中堅手の頭上を越え、二塁走者が生還した。「どんな球でも必死に打ちにいきました。抜けてくれて良かったです」。人生初のサヨナラ打を笑顔で振り返った。

 1つ上の先輩は昨年のセンバツで関東地区の21世紀枠候補。実績ある先輩からのバトンに「あの年だけだったのか」と比べられる不安もあった。それでも「注目していただけることはありがたいこと」とプラス思考で最後の夏を戦っている。次戦は13日に宇都宮北と対戦。「今日の試合でもチームとして攻撃、守備で課題はありました。克服して一戦必勝で臨みたいです」。目標は先輩たちと行けなかった甲子園。かぶとの緒を締めて頂を目指す。