西兵庫大会が4日遅れで開幕し、竜野のエース見崎詠祐投手(3年)が大会完封一番乗りを果たした。「竜野対決」となった竜野北を3安打に封じた。

 9回に2死満塁のピンチを迎えたが「2つ上の先輩を見ていたので冷静になれた」と落ち着いていた。2年前の夏は9回に勝ち越しを許し、敗戦。当時1年生でスタンドにいた見崎は、教訓を生かし1点を守りきった。

 7日の開幕戦に予定されていたが、西日本を襲った豪雨の影響で延期。学校は6日から休校となり、練習再開は試合2日前。十分な練習ができないままこの日を迎えたが「相手も条件は同じ」と車で15分ほどの距離にある竜野北に得点を許さなかった。

 最後の夏は感謝の思いを持ってマウンドに上がる。この日も応援に駆けつけた母さゆりさん。食事や試合時の送り迎えなど3年間サポートしてくれた。「寝坊した時には学校まで送ってもらったり。一番感謝を伝えたい人」。恩返しの勝利をプレゼントした。次戦へ向け「加古川東はシード校。この勢いをぶつけたい」。開幕即の力投で見崎が、勢いをつけてみせた。【中野椋】