第1シードの横浜商大高が、サヨナラ勝ちで12年ぶりの4強入りを果たした。

 1-1で迎えた9回裏、先頭の吉田賢吾主将(3年)が直球を捕らえて二塁打を放った。敬遠と四球で無死満塁となり、露木龍翔内野手(2年)が四球を選び、押し出しで決着がついた。

 先発した堤達哉投手(3年)は初回に1点を許したが、2回以降はスコアボードに0を並べた。8回を被安打5の8奪三振で1失点に抑えた。

 勝利のきっかけを作った吉田賢は「投手ががんばってくれていたのに、ふがいなかったので、なんとかしてプレーで先頭に立ちたかった。1打席にかける思いは強かったです」と振り返った。4強入りを決め「1、2年の夏は1点差で負けてきた。(今年は)1点多く取って勝てたことが、自信になります」と笑顔だった。

 準決勝では、昨秋の県大会4回戦で7回コールド負けを喫した桐光学園と対戦する。1点も奪えなかった悔しさを糧に、昨冬は打撃に重点を置いてトレーニングを積んできた。「その敗戦から成長できた。横浜スタジアムという最高の舞台で成果を出したい」と意気込んでいた。

 八木沢辰巳監督は試合前、応援に駆けつけたたくさんのOBから「頑張れよ」と声を掛けられたという。「伝統を大事にしながら、声援をいただいて、(甲子園まで)あと2試合を戦えたらと思っています」と話した。