全国高校野球選手権100回記念大会の組み合わせ抽選が2日、大阪フェスティバルホールで行われた。中越(新潟)は1回戦、初日(5日)第3試合で北神奈川代表の慶応(10年ぶり18回目)との対戦が決まった。新潟勢と神奈川勢の対戦は1993年(平5)の2回戦、新潟明訓が0-10で敗れた横浜商大高以来2度目。対戦相手決定から中2日の調整期間で、中越ナインは94年以来の初戦突破に向けた準備を整える。

 相手は今春センバツ出場校で激戦区・北神奈川の代表。しかも開会式の余韻が残り、調整が難しい初日の試合。それでも小鷹葵主将(3年)をはじめ、中越ナインに気後れはない。「自分たちは今までやってきた野球を堂々とやりたい」。小鷹主将は淡々と言った。

 小鷹主将の抽選順は28番目。右手で用紙をつかんで抽選結果をマイクに向かって告げる。先に初日第3試合が決まっていた慶応の2校後ろに中越ナインが陣取っていた。3番打者の坂井翔太遊撃手(3年)はセンバツの慶応-彦根東(滋賀)戦をテレビのダイジェストで見ていた。左腕の生井惇己投手(3年)に対し「球に力がある。二塁手の頭上を狙うつもりで打ち返す」とさっそく攻略法をイメージした。

 初日の試合も織り込み済みだ。小鷹主将は「甲子園入りしてから初日に合わせて調整してきた。だから驚きはない」。7月30日に大阪入りしてから5日の試合を想定し、逆算して練習メニューを組んだ。すぐに実戦形式を行うなど抜かりはない。エース山本雅樹投手(3年)も「調整の仕方を変えることはない。明日(3日)は打者を相手に投げたい」と落ち着いて仕上げに入る。

 慶応とは09年長岡市招待野球と、11年神奈川遠征した練習試合で対戦した過去がある。本田仁哉監督(41)は「文武両道を行く全国の中でも代表的なチーム。100回記念大会で対戦できるのは幸せです」と話した。「24年ぶりの初戦突破を目指してやってきた」と小鷹主将。どこが相手でも、中越ナインの目標にぶれはない。【斎藤慎一郎】

 ◆対神奈川県勢 新潟県勢と神奈川県勢の対戦は過去1度ある。1993年(75回)2回戦で新潟明訓が横浜商大高と対戦。1回戦で松江第一を下して甲子園初勝利を挙げていたが、0-10と力負けした。センバツでの両県の対戦はない。