甲子園が、静寂につつまれた。終戦記念日のこの日、正午にサイレンが鳴り響き、63年の第45回大会から続いている戦没者追悼のための黙とうが行われた。

 1点を追う興南(沖縄)が4回裏の無死一、二塁、7番西里颯内野手(1年)の打席の直前に正午を迎えた。球審の合図で試合が中断された。サイレンの音が途切れると、拍手がわき上がった。

 興南の仲村匠平主将(3年)は試合前に「たくさんの困難があって、今は自分たちが野球をできていることが当たり前ではない。感謝の気持ちを込めながら、思い切りプレーをしたい」と、終戦記念日に試合を迎えた心境を話していた。