浦和学院(南埼玉)の森士(おさむ)監督(54)が、高校初完封を達成した渡辺勇太朗投手(3年)と交わした続投の条件を明かした。7回終了時、渡辺に意思を聞き「投げさせてください」と直訴され、「情が出てしまいました」と続投を決断。それでも、9番から始まる8回、その後の9回で1安打を浴びた6番打者の野村に回れば「9回2死でも代えるよ」と告げた。

 渡辺は8回からの2イニングを3者凡退。6番に回さず、9回を投げきった。森監督は「ギアが上がった。代えられて、たまるかとね。その前に終わらせた」と満面の笑み。「危なげないピッチング。頼もしかった。投げることが、楽しいんじゃないでしょうか。全てのボールをコントロールしていますね」と絶賛した。