<全国高校野球選手権:浦和学院6-0二松学舎大付>◇16日◇3回戦

 断続的に降る雨が強さを増したときだった。5回2死満塁。二松学舎大付(東東京)の二塁手、有馬卓瑠(2年)を強いゴロが襲った。「雨が気になっていた。イレギュラーしたけど、言い訳はできません」。捕球寸前で打球が弾んだ。浦和学院の走者2人が生還して、その差は5点に広がった。

 甲子園は雨もドラマを生む。47回大会(1965年)では東京代表(当時1代表)日大二が雨に救われた。1-3で迎えた5回に激しい雨が降りノーゲームに。相手岡山東商エースは今大会第5日に始球式を行った平松政次。翌日再試合は逆の展開となって4-0で勝利した。平松がのちに語った。「肩痛がある中で投げた。翌日はカーブでかわそうとしたんだけどね」。

 有馬が東東京大会から続けてきた連続無失策は5試合で止まった。「守備は自信がなくて、冬場に練習してなんとか守ってきた。甲子園は1つのプレーで流れが変わる怖いところ。一からやり直して、戻ってきたいです」。2年生がリベンジを誓った。【米谷輝昭】