金足農(秋田)が日大三(西東京)を破り、初の決勝進出を決めた。秋田県勢の決勝進出は1915年(大4)の第1回、秋田中(現秋田高)以来103年ぶり。東北勢の決勝進出は15年の仙台育英(宮城)以来9度目。

 吉田輝星投手(3年)が134球を投げ9安打1失点で完投した。最速は最終回に148キロをマークした。秋田大会の5試合と合わせ全10試合完投。史上初の5試合連続2桁奪三振は逃したが7三振を奪った。今大会の投球数は749球に達した。

 1回表、2死二塁から4番打川和輝内野手(3年)の左前適時打で先制。5回にも2死二塁から大友朝陽外野手(3年)の中前適時打で1点を加えた。

 試合後、ルーティンの「侍ポーズ」の動きが小ぶりだったことを聞かれると、吉田は苦笑いした。大会本部から通達され、中泉一豊監督(45)を通じて注意されていたという。吉田は「それ禁止だよと言われました」と明かした。それでも初回、6回、9回と貫いたのは、「大友がどうしてもやりたいって言うから。適当にポイッとやった。できないならできないで、別にいいんですけど」と報道陣の笑いを誘った。

 明日の決勝は大阪桐蔭と対戦。東北勢史上初の優勝を目指す。