八戸学院光星が弘前東に劇的な逆転サヨナラ勝ちで、3年ぶり16度目の優勝を飾った。2-4で迎えた9回裏、連打で無死一、二塁から5番下山昂大三塁手(2年)の二塁打で1点差。続く原瑞斗右翼手(2年)の中犠飛で同点。さらに7番・沢波大和左翼手(2年)が右前打を放ち、土壇場で試合をひっくり返した。

弘前東に先制を許し、5回表で0-4の展開。弘前東のエース左腕沢田吉伸(2年)の巧みな投球に、抑え込まれた。仲井宗基監督(48)は「相手に主導権を握られる苦しい展開だったが、選手たちは諦めず戦い抜いてくれた」と称賛。下山は「みんなが1つの方向を向いて勝利を勝ち取った」と語気を強めた。下山は弘前市出身。地元のはるか夢球場で、中学時の仲間も多い弘前東を破った。

仲井監督はU-18日本代表のコーチを務め、8月下旬から今月中旬まで約3週間不在だった。この間、小坂貫志部長(40)を含む4人のコーチが新チームづくりを進めた。「帰って来たら、びっくりするようないいチームができていた」と感謝した。昨年は県大会無冠に終わった光星だが、今年は春夏秋と優勝と、王者が完全に復活した。沢波は「東北大会では準優勝でなく、みんなで優勝してセンバツに行きたい」と力強く言い放った。【北村宏平】