秋連覇を狙う酒田南は10-4で山形中央に逆転勝ちし、4年連続15度目の東北大会出場を決めた。4点を追う2回裏、9番毛利丞外野手の左越え2ランと5番新田琉生外野手(ともに2年)の左越え3ランなどで逆転。チームは地区初戦から7戦連続で本塁打(計9本)を記録する長打力を見せつけた。

2回裏1死一塁、毛利の公式戦初アーチで反撃ののろしを上げ、2死一、三塁から新田が逆転弾を放った。3戦ぶりの先発復帰で結果を出した新田は「インコース高めのストレート。ボール球でしたが高めが好きなので狙っていました」と会心の一撃を振り返った。両打ちの毛利は5回裏、左打席に変えて、救援直後の相手右腕エースから右越え二塁打も放った。今夏の背番号5から今秋は15をつける毛利は「(どちらも)つなぐつもりでした。もっと結果を積み重ねて1ケタ番号を取り戻したい」と闘志を燃やした。

投げては背番号9で、今秋公式戦5本塁打を量産する4番・伊藤海斗主将(2年)は、あらためて二刀流をアピール。9四死球8安打4失点と苦しみながらも、自己最速となる140キロを計測し、公式戦初完投勝利を挙げた。伊藤海主将は「打線に助けられました。もっと下半身を使って投げられるようにして投打で引っ張っていきたい」とさらなる飛躍を誓った。【佐々木雄高】