静岡県勢2校が初戦で敗れた。初出場の清水桜が丘(静岡2位)は、先発の敦賀渉投手(2年)が9四死球を与える乱調。岐阜第一(岐阜3位)に延長11回の末、4-5でサヨナラ負けを喫した。静岡(静岡3位)は、中京大中京(愛知2位)に2-11の7回コールド負け。3年連続優勝は果たせなかった。両校のセンバツ出場は絶望的。今日21日の2回戦では、御殿場西(静岡1位)が津田学園(三重3位)と対する。

清水桜が丘のエース敦賀は、サヨナラ負けの瞬間、ベンチにいた。「最後までマウンドにいられなかったことが悔しかったです」。4-4の延長11回裏無死二塁、10回から登板の坂本陽喜(2年)が、岐阜第一の4番大橋優斗左翼手(2年)に中前打され、試合は決着した。東海大会初勝利はならず、目標のセンバツ出場は難しくなった。

先発した敦賀は、序盤から不安定な制球に苦しみ、9四死球。4-2の9回裏は、先頭打者を四球で歩かせるなどし、同点にされた。「4回頃から投球フォームがバラバラだと気づきましたが、修正できませんでした。9回は焦りが出てしまいました」。御殿場西との県大会決勝でも、敦賀は1点リードの9回表に先頭打者に四球を与え、勝ちを逃した。曲田雄三監督(35)は「御西戦の反省を生かせなかった」。指揮官として、同じ失敗を悔やんだ。

打線は7番杉森慎太郎右翼手(2年)の2点適時打などで、相手先発を攻略。4回までに3-0としたが、リリーフしたエース高倉明健(あたる=2年)に要所を抑えられた。小川允羅(ちから)主将(2年)は「エースを打てなかったのが敗因です」と話した。

だが、県大会準優勝と、この日の接戦はチームの財産。敦賀は「もっと体力とメンタルを鍛えたい。体作りもしっかりしたいです」と言い、小川も「自分たちの基本に立ち返って、守備力を上げたいです」と話した。本気で夏の甲子園を目指す練習が、また同校グラウンドで始まる。【河合萌彦】