今夏の静岡大会決勝でサヨナラ安打を放ち、常葉大菊川を甲子園出場に導いた東虎之介内野手(3年)が7日、国立の北海道教育大札幌校教育学部に一般推薦で合格した。連絡を受け「ここで終わりではないので、高校教師になるという夢に向けて今後も頑張ります」と抱負を語った。野球は続ける意向で、札幌学生リーグ3部に属する野球部に入る。

小4で実母を亡くした東は、親の負担を軽減するため、国公立進学を目指した。中でも、札幌に暮らす父方の祖母宅から通えることを理由に同校を志望した。元々、評定平均4・7と好成績だったが、10月の福井国体終了後は、平日で1日6時間、休日は8時間の勉強を重ね、野球からも遠ざかった。

進路が決まり、思い出の詰まった野球部グラウンドを眺めながら「(準々決勝で敗れた)春の県大会後のミーティングで、みんなが意見をぶつけあった。そこでチームがまとまり、甲子園につながった。3年間で最も印象に残った出来事でした」と振り返った。

将来は、母校の教壇に立ちたいという。「野球部の監督になって甲子園に行きたいですね」と笑顔で話した。【河合萌彦】

◆東虎之介(あずま・とらのすけ)2000年(平12)8月25日、浜松市生まれ。小2で野球を始め、高台中では浜松南シニアに所属。今夏の静岡大会決勝の島田商戦9回裏2死満塁から遊撃強襲サヨナラ安打を放った。165センチ、60キロ。右投げ左打ち。家族は両親と兄2人。血液型O。