有明(熊本)に国内複数球団が注目する「肥後の大谷2世」がいる。浅田将汰(そうた)投手(2年)は4番打者でもある。投げては、エンゼルス大谷をほうふつさせる181センチの長身から投げ下ろし「回転をしっかりかけた角度のある直球を心がけている」という。昨秋の練習試合でマークした最速148キロを武器にする。

打っては、1年時から主軸を任され、高校通算18本塁打のパンチ力も兼ね備える。打力を高評価している球団もあるほどだ。投打の能力に恵まれた九州NO・1右腕は「大谷選手のような二刀流が理想。打撃も得意なので、大谷選手のように打てればと思います」と、プロ球界にあこがれる。

同世代のライバル投手の存在も刺激になっている。最速157キロの大船渡・佐々木をはじめ、横浜・及川、創志学園・西らドラフト候補の存在が励みになっている。「上には上がいる。負けないために上の選手より努力を重ねたい」と、大幅な自己最速更新となる今夏の夢の「10キロ増・158キロ」を目指し奮闘中だ。

小2から2年間は野球と並行して少林寺拳法に打ち込み、遊びでサッカーやバレーボールに興じるほど運動神経は抜群だった。昨秋から筋力強化トレーナーの指導を受けており、大きく飛躍する可能性を秘めている。【菊川光一】

◆浅田将汰(あさだ・そうた)2001年(平13)4月23日、福岡・飯塚市出身。小2で野球を始め、中学は飯塚ボーイズで投手。常総学院(茨城)や飯塚(福岡)の誘いを断り、打倒秀岳館(熊本)での甲子園を目指し有明に進学。1年春からベンチ入りし秋からエース。変化球はカーブ、スライダー、カットボール、チェンジアップ。50メートル走6秒4。右投げ右打ち。181センチ、85キロ。家族は両親と兄、姉。血液型A。