第91回選抜高校野球大会(23日開幕、甲子園)の組み合わせ抽選会が15日、大阪市内で行われた。

投打の二刀流で注目される東邦(愛知)の石川昂弥主将(3年)が優勝に導き、平成を締めくくる。初戦は大会第4日第3試合で、相手は富岡西(徳島)。石川は「いいところを引けたと思う。日程、時間帯で自分が一番引きたかったところ」と運も味方につけた。

1989年(平元)のセンバツでの優勝時に父尋貴さんは同校野球部に所属。当時の優勝映像は、ベンチ入りはかなわなかったが、捕手としてプレーした父に勧められる前に「中学校の時ぐらいに自分で調べて見た」という。脳裏に焼き付けた歓喜の瞬間。再現に燃える投打の要は「あの時も逆転で優勝している。最後も自分たちが優勝して平成を締めくくりたい」と力を込めた。

相手は21世紀枠の富岡西。「まだ何も分からない」というが、昨年12月、オーストラリア遠征の際に四国選抜と同宿になった。「四国の投手がいいと聞いて、ブルペンも見た。その中に富岡西の投手もいたので、いい投手なんだろうなと思う。早めに攻略したい」。投打のカギを握る石川。自身の目で見た貴重な情報を頼りに、イメージを膨らませて聖地に向かう。【小杉舞】