大会屈指のスラッガー、履正社・井上広大外野手(3年)が星稜との対戦を歓迎した。「奥川君は対戦したい投手だった。大会NO・1と言われているので星稜と戦えるのは楽しみ」。強敵との初戦激突を歓迎した。

抽選結果は電話で聞いたという。「全員驚いていました。本当かうそかって」と苦笑い。だが、待ちに待った瞬間でもある。履正社と星稜は毎年練習試合を行っているが、昨年6月の試合を含め、奥川恭伸投手の登板は過去なかった。直接対決は今回が初めてだ。

当時、奥川のブルペン投球を見て「すごかったです。直球で押して変化球でもカウントがとれる」と今でも衝撃は拭えない様子だが、自身も今春3本塁打で通算本塁打も26に伸ばすなどパワーアップしてきた。

投打の総合力が高く、前評判の高い履正社だが、懸念材料はエース清水大成投手(3年)の回復状況。8日の練習試合で左手人さし指付近を打撲。キャッチボールは再開したが、練習試合での登板も現時点で未定。エース左腕の復調が危ぶまれるだけに、打撃陣がより重要になってくる。井上は「僕が消極的になるとみんな消極的になってしまうと思う。積極的にやりたい」と気合を入れた。

岡田龍生監督(57)は「バッテリーがどれだけ頑張ってくれるか。清水は間に合うと思うが、どこまでペースアップできるか。ロースコアで粘って点をとらせないように」。チーム一丸で臨む。【望月千草】