帝京が9回裏に小松涼馬内野手(2年)の逆転サヨナラ三塁打で桜美林を下し準々決勝に進出した。

帝京は1点リードの9回表2番手の田代涼太投手(2年)が2死一、二塁から桜美林の青木裕介内野手(2年)に起死回生の左中間三塁打で逆転され、さらに1点を加点されて劣勢に立った。

粘る帝京はその裏、1死から代打寺内裕幸外野手(3年)のヒットなどでチャンスをつくり、1死満塁から小松のサヨナラ打につなげた。試合後の前田三夫監督(69)は「あのまま逃げ切れると思ったが。田代が無造作に投げた。あそこが最も大事な場面。簡単に行ったね。彼は明るくて、よく頑張る子だが、天然なところもある。これを経験として学んでくれれば」と、9回表をしのげなかった田代のピッチングについて触れた。

一方で殊勲打の小松のバッティングについては「追い込まれてから、自分のスイングをしていた。無造作に振っていない」とし、2ストライクと追い込まれながら、力強いスイングで逆転サヨナラ打として中越え三塁打を評価した。小松は「すぐに2ストライクと追い込まれましたが、監督さんから『ここだぞ』と声をかけていただいて、気持ちを切り替えることができました」と、厳しい局面でも本来のスイングができた面を振りかえった。帝京は21日の準々決勝に進出した。