江戸崎総合(茨城)の“熱すぎる”男が、開幕戦の勝利に貢献した。

2番でスタメン出場した赤井怜徒(れんと)捕手(2年)は、3度の犠打機会を全て成功。打っても1安打1四球と2番打者としてきっちり仕事をこなした。

昨秋、5度の左肩脱臼を経験した。「脱臼しすぎて、どの練習で痛めたか覚えていません」。今では笑って振り返るが、2度目の時に医師からは手術を勧められた。「今、手術したら夏に間に合わない」。痛みと相談しながら肩周辺の筋肉を鍛え、負担を減らす治療へと切り替えた。この日の活躍は「脱臼していても犠打練習はできる」と片手での犠打練習を続けた成果。相良真博監督(34)も「熱い子です。けがをした時も熱を感じた。今日一番いい働きだった」と絶賛だ。

次戦はAシードの藤代が相手。「全力でやればなんとかなります。気持ちさえあれば大丈夫」。“熱すぎる”男は満面の笑みで答えた。【倉田祥太】