ノーシードの実力校、安田学園が5回コールド勝ちで好発進した。2回、4番・田上諒外野手(3年)が中前安打で塁に出ると、そこから打者15人の猛攻で一気に12点を先制。そのまま逃げ切った。

森泉弘監督(63)は開口一番「投手も良かったよね! 今日は完璧」と驚いた表情を見せた。2年生投手2人の完封リレーは予想外だったという。

今年は「打高投低」。打撃好調の裏にはムードメーカー・熊本凜太内野手(3年)の存在が大きいと監督は言う。「練習中も自主練習もとにかく声がでかい、うるさいキャラなんだけど、周りをよく観察してる」と絶賛した。自主練習ではペアを組んで自分で考えてメニューをこなす。熊本は「不調の時は走り込み、調子の良い時は甘い球を見逃さず、自分で決めるための練習をした」とロングティーを週5回、納得するまで練習を続けた。打撃好調の熊本に続けと他のメンバーも毎日、自主練習にテーマをもって練習に没頭する。

それでも熊本は「本当は20点取りたかった。本塁打を狙っていたから悔しい」と満足行かない様子だった。安田学園は14日の3回戦、荒川工-麻布の勝者と戦う。次の熊本の目標は「全打席安打」だ。