仲間との6年間が終わった。

先発の川崎晴投手(3年)は3回1/3を投げて7安打6四死球12失点。初回に6点を失ったが、2回は3者凡退に抑えた。しかし相手の勢いを止められず、3回に再び6点を奪われた。4回1死一塁としたところで、2番手高田脩人投手(3年)にマウンドを託した。「高校時代はこの継投でやってきた。『もう最後。思い切り行け』と伝えました」。高田は川崎の思いを受け、この回を無失点。2人ともにメガネをかけており、これが最後の「メガネリレー」となった。

3年生8人は6年間、苦楽を共にしてきた。中学時代は付属中の軟式野球部に所属し、高校進学後も全員が硬式野球部に入部。川崎は「6年も同じメンバーで野球をやれることはあまりない」と振り返った。5回コールド負けを喫したが、試合後の表情は「自分の出来ることはやり切った」と晴れやかだった。

もう全員で野球をすることはないかもしれない。2回戦で敗れたが、仲間との6年間は一生の宝物になった。