Cシードの千葉敬愛が初戦で姿を消した。

最速140キロ右腕・エースの本宮恒輝投手(3年)は短かった夏に「チームのみんなに申し訳ない…」と涙を流した。

2対2の同点で迎えた8回、2四球で無死一二塁でマウンドに上がった。「ここで抑えたら自分たちの流れになる」。そんな強い気持ちとは裏腹に、制球が定まらない。「思うようにボールがいかなくて浮いてしまった」と、四球で満塁に。さらに1死満塁から痛恨の四球で押し出し。勝ち越しを許し、右犠飛で追加点を許してしまった。「みんながこれまで練習してきたことを、自分の投球で無駄にしてしまった。チームに申し訳ない…」と再び涙した。

今年1月、練習中に右親指を骨折。4月に復帰するも、右肘の肉離れで再び戦列を離れることに。復帰したのは大会のわずか2週間前。投げ込みができない状態で大会に臨んだが、勝利を手にすることはできなかった。

高校入学後、毎日3合のご飯を食べ食トレに力を入れた。3年間で体重は13キロアップ。最速も140キロを記録し大きく成長した。

「ベンチから励ましてくれるみんなの声が聞こえた。みんな仲良くていい仲間たち…楽しい3年間でした」と声を振り絞り、前を向いた。