甲子園準優勝経験もあるエンゼルス大谷翔平(25)やマリナーズ菊池雄星(28)の母校・花巻東が、延長10回サヨナラ勝ちで、連覇に向けて大きな試練を乗り越えた。

3-0でリードした9回表無死一、二塁で最速147キロ右腕・エース西舘勇陽投手(3年)が登板。四球で満塁とすると、1死後に右越え2点適時二塁打とスクイズで追いつかれ、さらに中前適時打で逆転を許した。あと1死で負けるところまで追い詰められたが、9回になんとか1点を奪い延長に突入した。延長10回には中堅手の本塁補殺で勝ち越される危機を脱した直後、水谷公省内野手(2年)の右翼フェンス直撃の適時打で試合を決めた。水谷は「秋や春と違った夏の怖さを知った。3年生にとっては最後の夏なので、終わらせたくない執念で打てました。頼りになる3年生と支えあえたのが良かった」と笑顔を見せた。

佐々木洋監督(43)も「これで勢いがつけば良い。しびれるゲームを1回くらいものにしないと上(甲子園)にはいけない」と安堵(あんど)の表情を浮かべていた。