青山学院がリベンジを果たした。大崎は昨秋6-14と完敗を喫した相手。お返しとばかりに完勝を収めた。

主将の市川廉也二塁手(3年)は「感謝」の気持ちを忘れない。0-0で迎えた4回、先頭打者として左前安打で出塁。1死三塁となり、打者の熊本凌外野手(3年)は、2ストライクから外角の球に食らいついてスクイズを敢行した。

市川は迷わず本塁に突入し先制点を挙げた。「空振りはないと信じていた。よく当ててくれた」。その後、打者一巡し2死満塁で再び打席に立った。仲間が作ってくれたチャンスに「楽しむだけだった」と右中間を破る3点適時三塁打を放ち、試合を決めた。

帽子には「感謝」の文字が刻まれている。今日も「(チームメートや保護者の)応援がなければ勝てなかった」と感じる。「一番感謝を伝えたい人は?」の質問には「監督です」と即答。茂久田裕一監督(39)は今年から就任したが「前監督が辞めて、引き受けてくれる人がいないときにやってくれて、ありがたかった」と語った。

会社員を務めながら、グラウンドに足を運んでくれる監督に勝利を届けたい。4回戦は第1シードの関東第一との対戦になるが「自分たちは挑戦者。相手のリズムに乗らず、自分たちの野球をしたい」と昨夏敗れた4回戦突破を目指す。