<高校野球岩手大会:黒沢尻工4-0専大北上>◇14日◇2回戦◇岩手県営野球場

黒沢尻工(岩手)の捕手&投手の二刀流、石塚綜一郎捕手(3年)が3安打7奪三振の完封勝利を飾った。

自己最速を更新する142キロの直球に緩急を交え「真っすぐをコースに投げ分けられたことと、変化球でストライクをとれたことがよかった。でも、まだまだです」。7回から右ふくらはぎがけいれん。8回にはマウンド上で給水。顔をしかめながら、シード校の専大北上打線を封じた。

打撃でも存在感をみせた。初回2死から右前打を放ち、先制の3得点につなげた。高校通算39本塁打のパワーだけでなく「相手には引っ張るデータもあったと思うが一、二塁間が空いていたので狙いました」と広角巧打も披露した。

電卓計算技術検定やパソコン利用技術検定など資格取得も趣味の1つ。土木科で学び、次は測量士補の国家資格を狙う。それでも一番の目標は、94年の盛岡四以来遠ざかる公立校代表だ。「今大会で40本目を打ちたい。初戦に勝って勢いはつけられた」と目をぎらつかせた。【鎌田直秀】