早々に実現した頂上決戦は、八戸学院光星が4-1で青森山田に快勝、8強進出を決めた。左腕横山海夏凪(みなぎ=3年)が初完投。青森山田の1番佐々木優征(3年)に先頭打者本塁打を打たれたが、4安打1失点の好投で勝利を引き寄せた。

光星は昨秋県、東北大会優勝でセンバツ出場も、春の県大会初戦で青森山田に5-7で敗れた。雪辱への執念がプレーにあふれた。1回裏、3番近藤遼一内野手(3年)の2点適時打ですぐさま逆転。3回と8回にも加点し勝負を決めた。

仲井宗基監督(49)は「この試合を目標頑張ってきた」と、青森山田を徹底的に分析した。左腕に弱いと見て背番号11の横山を抜てき。この日先発の小牟田龍宝(2年)、堀田賢慎(3年)両投手のビデオを、大会前から毎日繰り返し見て研究したという。

横山は期待に応えて好投。打撃が不調だった武岡龍世遊撃手(3年)は「相手投手の配球の読みがズバリ当たった」と、二塁打を含む2安打とダメ押しの犠飛を放った。横山は「春に負けてから約2カ月、つらい練習に耐えてきた。それが報われた」と笑う。青森山田・兜森崇朗監督(39)は「もう少しは打てると思ったが」と無念の表情だ。

強豪対決にスタンドはぎっしり満員、激しい戦いを見守った。光星は大きなヤマ場を越えたが、仲井監督は「まだ3回戦に勝ったばかり。もう一度気を引き締めないと」。頂上を見据えた。【北村宏平】