プロ注目右腕、有明の浅田将汰(そうた)投手(3年)が、自己最速となる149キロをマークして、チームを2年連続のベスト8に導いた。

3点リードの9回2死走者なし。最後の打者から三振を狙った直球が、自己最速を1キロ更新する149キロを計時した。マウンドの浅田が力を振り絞ったことが分かった観客も一斉に歓声を上げるほどだった。最後の打者を捕邪飛に打ち取りゲームセット。8安打2失点、13奪三振の完投勝利で雄たけびを上げた。

浅田 最後は三振を狙っていた。球速を意識して投げた。自己最速になったな、と思った。

クレバーだった。初戦のルーテル学院戦では直球主体の投球だった。「相手は直球を狙ってくると思ったので変化球主体で緩急をつけた。それに終盤は直球勝負でいきたかったので、力をセーブしていた」。この日は133球。接戦になることを読んで、自己最速をマークする余力を最後まで残していた。「自分としては70点です」。甲子園を決めるまで、進化を続ける。【浦田由紀夫】