甲子園通算103勝を誇る名門・龍谷大平安が東山に敗れ、来春のセンバツ出場が絶望的になった。

序盤の投壊が最後まで響いた。2回に1死三塁から犠飛で先制点を献上。3回に投手陣が捕まり、打者一巡の猛攻を食らった。1死一、二塁から相手2番打者の右前適時打で追加点を許すと、次打者への死球で満塁に。代わった2番手の加藤慶大投手(2年)が続く4番打者にいきなり死球を与えて押し出しで3点目。そこから3連打を浴びて5失点。なお1死二、三塁から3番手の工藤麟太郎投手(2年)も2点二塁打を浴び、0-9とさらに突き放された。

4回表には0-10の大量ビハインドを背負う展開に。その裏、5番田島輝久捕手(2年)の適時打などで3点を返し、10-3でコールド負け目となった7回2死二塁から、代打・瀬戸啓太(2年)の適時打などで3点を追加しコールド成立を阻止する意地を見せたが、反撃は及ばなかった。

今大会はチームとしては異例という、6人の投手がベンチ入り。この試合はそのうち5投手を継投させたが、計14安打11失点。原田英彦監督(59)は「1番付けるって勝負しにいく投手がいない。それが試合に出ました。誰か俺が1番を付けるという思いを思ってやってくれれば軸ができる。やっぱり投手がいないとゲームにならない。野手も引っ張り切れていない上、投手の軸が作れてない。このチームは時間がかかると思います」と、精神的な成長を求めた。