今夏の甲子園で初優勝した履正社(大阪)が海星(長崎)に敗れ、4強止まりだった。中盤までに6点のリードを許し、終盤の追い上げも及ばなかった。関東第一(東京)は仙台育英(宮城)を7回コールドで退けた。決勝は2日に行われる。

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履正社の3番小深田大地内野手(2年)は涙が止まらず「1球目のファウルを仕留めていたら点が入った。勝てる試合だった」とおえつを漏らした。序盤は緩急を操る相手投手に苦戦。6回までに0-6とされたが、7回に2点を返した。9回は2死から満塁としたが、小深田が空振り三振。「井上さんの前で終わってしまった。3年生は最後。僕で終わるのは違う」と責任を一身に背負った。

高校通算49発でプロ志望届を出している4番井上広大外野手(3年)は「(小深田は)結果が出ないと抱え込むタイプです。糧にしてもらえたら」と1人で涙する後輩を気に掛けた。国体を4強で終え、4日にはセンバツを懸けた近畿大会大阪府予選の準々決勝が待つ。「井上さんの分の打撃ができるように。後ろにつなげる打者を目指します」。この悔しさが小深田を強くする。