天理が先発全員の16安打12得点で、大阪桐蔭に打ち勝ち、5年ぶり9度目の秋の近畿王者となった。

OBで元近鉄の中村良二監督(51)は優勝監督インタビューで「うれしいの一言。(なぜこんなに打線が爆発したのか)分からない。すごい。選手たちをほめてあげたい」と、驚くほど近畿大会4試合で選手たちは力をつけた。

予選の奈良大会では準決勝で智弁学園に3-13の5回コールド負け。3位決定戦も1点差で奈良に競り勝った。中村監督は「地元奈良開催だから3位でも近畿大会に出られた。18日まで中間テストだったので、20日の初戦が雨で23日に延びたこともよかった。今大会からベンチ入りが18人から20人になったので、予選のメンバーそのままで行けた」と3つの幸運が重なった。この日は背番号19の達(たつ)孝太投手(1年)が先発し7回0/3を4失点と力投。5番でスタメン起用された背番号20の瀬(せ)千皓外野手(1年)が左翼へのソロを含む2安打と活躍した。

中村監督は「気持ちだけは負けるなと言った。勝ちに不思議の勝ちありとは本当ですね。こういうことがあるから、野球は楽しい」。近畿大会では報徳学園、奈良大付、履正社、大阪桐蔭と強豪を破った。神宮大会では16日に仙台育英と対戦する。