日本高野連が若手指導者育成のために開催している「甲子園塾」の2日目実技の部が、兵庫・尼崎市の尼崎工で行われた。塾長の星稜山下智茂名誉監督(74)は、真っ白なノックバットを持参。松井秀喜氏らを鍛えた伝説のマシンガンノックを披露した。

「うちの選手たちには1000本は打った。今日は50本」と、尼崎工の近藤主将を相手に50本、飛びつかないと取れない場所への絶妙かつテンポの速いノックでどんどん距離を縮めていった。「1センチ、1ミリにこだわってノックしている。守りは監督の責任。打撃は選手の責任。言葉にウソはあるが、ノックにはウソがない」。年齢を感じさせないノックと大きな声に、受講した若い指導者たちも驚いていた。

山下塾長は50本を受け切った尼崎工の近藤主将に「よくやった!」と握手。水を手渡し、ナインと一緒に胴上げに参加した。