智弁和歌山が3年連続14回目の出場を決めた。朗報が届くと、和歌山市内の同校グラウンドでナインが大喜び。

18年8月から監督に就いて、昨年も春夏甲子園で指揮を執った中谷仁監督(40)は胴上げをうながされても「甲子園の優勝まで、とっておきます。もうちょっと、ダイエットします」と笑顔で“拒否”した。「最終目標じゃない。甲子園に出ることが目標じゃなく、甲子園で1つでも多く勝つこと。甲子園で優勝を目指します」と抱負を語った。同監督は主将として97年に同校初の夏の甲子園優勝。同年ドラフト1位で捕手として阪神に入団し、楽天や巨人でもプレーした。名門校を率いる指揮官として、後輩を頂点に導く覚悟だ。

エースでプロ注目の最速148キロ右腕、小林樹斗(たつと)投手(2年)も気合十分。「出場できるか分からなかった。素直にうれしい。日本一を目指してやります。勝利に貢献できる投球をしたい。(昨年の)春夏と僕が投げて勝った試合が1つもない。この甲子園では最後まで自分が投げきるつもりで春まで準備したい」。昨夏の甲子園では星稜(石川)戦に先発してヤクルトドラフト1位の奥川と投げ合ったが3回2/3を1失点で降板していた。このオフは制球力を磨くという。「残り1カ月半もさらに精度を上げて、センバツに挑みたい。球速も出したいのはあるけど、打たれない投手の第一はコントロール。トレーニングを積み重ねると球速にもつながると思います。第一は制球力」と強調。大舞台で勝てる投手を目指す。総力で、94年以来のセンバツVを狙う。