第102回全国高校野球選手権の沖縄大会の開幕延期が4月30日、濃厚となった。沖縄県教育委員会がこの日までに県立学校の休校期間を5月6日から2週間程度、延長することを決定。同大会は全国で最も早い6月20日に開幕する予定だったが、約1カ月の準備期間で最後の夏に挑むことになる。沖縄県高野連の中村健理事長は「確認しながら話を進めていく。6月20日の開幕は無理なので(大会を)やるなら(開幕は)延ばすと思います」と語った。

開幕延期の具体的な日程は未定だが「全国大会(8月10日開幕・甲子園)の日程が予定通りなら、7月頭にスタートしないと間に合わない」と目安を挙げる。各校の選手が部活動の自粛で実戦練習ができない状況。休校による授業消化の滞りも「考慮しないといけない」と同理事長はさまざまな要素に配慮し、準備期間を確保できる日程を探っていく方針だ。

沖縄県は、途中で打ち切りとなったが全国で唯一、春季大会を実施。大会終了後には、同連盟が春季大会を総括するアンケートを各加盟校にFAXで送信。部内に体調不良者が出たかどうかの確認や、大会の運営方法への意見などを聞き、集計結果は夏の大会実施にむけての参考資料にするという。春季大会は無観客で実施したが、「県だけではなく、全国的な状況も見ながらになると思います」と、夏の観客動員には慎重な姿勢を示す。

日本高野連は、5月20日に夏の大会の運営委員会を開き、開催可否を話し合う予定だ。